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2003年5月29日(木)
CLカップ決勝
ユーヴェ vs ACミラン(0−0)(2・pk・3)

復権
8年ぶりのユーヴェと5年ぶりのACミラン。舞台は管理人の心の聖地、オールドトラッフォード。感慨深いファイナルとなりました。
戦前の予想では、カルチョ的退屈なサッカーを繰り広げて、退屈な決勝戦ということ。これには、挫折した王者レアルと、母屋を差し出して最高の舞台に登場できなかった赤い悪魔Man-Uのやっかみが入っていることでしょう。
しかし、ココ最近CLではベスト4にも進出することができなかったイタリア勢からすると、亜欧州ファイナルをイタリア対決にしたマカロニ人にとっては、高い鼻がさらにタカークなっている。心配は、イングランド的な観客とピッチが一体になっているスタジアムに、観客が発炎筒とビール瓶を持ってなだれ込まないか、というところ。カルチョの国のサッカーは、ピッチ上で繰り広げられるカルチョと、観客席が高い壁と透明の防御柵でおおわれている。ココはイングランド、すべてのスタジアムにトラックはないFOOTBALL専用の劇場です。カルチョのリアルサッカーに、母国イングランドのFOOTBALLが融合するのか、興味深々です。

黙して語る「このヤロウ!」 試合は序盤から様子を見るためのイタリア的サッカーか、と思いきや、またまた偏狂管理人の予想ははずれて、実にアグレッシブな攻め合いで始まります。徐々にペースを掴むのは、ピルロの活躍ではなく、ベテランRコスタの2度3度と走る長いドリブルがペースを作ります。特にこの前半、両チームすべての選手のボールを止める作業に目を見張る管理人です。子供たちを預かる指導者がいたら、この前半だけを繰り返し見せるだけでも相当高度な教科書になります。遅いボールを止める、速いボールを止める、走りながら止める、トラップではなくストップというプレーが、実に簡単そうに確実にみんなが行っているこの前半、すごかったですよ。
その最たる選手がRコスタとアンドリー・シェフチェンコ! このウクライナ人、イタリアの地を踏むころの衝撃的なプレーが戻っており、このファイナルにかける思いがビンビンに伝わってきます。そして、ゴーーーール!!・・・
だったんですが、副審の判定はオフサイド。Rコスタの長いドリブルからピッポへ渡る、左に流れながらマイナスのセンタリング、受けるシェフチェンコがステップして左足一閃、ネットが揺れましたが、追い越したRコスタと出したピッポが残っていたのかオフサイド。しかしこれは・・、偏狂サイト「蹴会所」21番に書いた「オフサイドあれこれ」でも投げかけましたが、オフサイドのルールと判定方法に一考をさせるシーンです。このあとにももう一回、オフサイドの位置に後ろから入るシェフチェンコ、またもやメインスタンド側を走る副審が手を挙げます。寡黙なコノ男の口は真一文字に閉ざされていますが、眼光鋭い眼は多くを語っているようです。「下手くそがーー!」じゃないでしょうか。

ベテランの復権
「わしが33歳、コンテ、男やー!」   男マルディーニ!
圧倒的に押し込まれていた前半を払拭するためにリッピの切るカードは、ベテランのコンテ。後半開始早々、このコンテのシュートから始まります。ココから15分間は、完全にユーヴェのペースでしたが、この流れを断ち切ったのは、ベテランのマルディーニです。右Gライン際のFKですが、ココは勝負とばかりに上がってくる御大が、きっちりヘッドで合わせてシュートを放ちます。コンテにしろマルディーニにしろ、得点にはなりませんでしたが、流れを止める、流れを変える意味では、すんごいプレーではなかったでしょうか。大一番では、劇的なスターの出現も大事ですが、そのスターを生むためには、こういうベテランが、如何にゲームの流れを読み、如何にゲームの流れを断ち切ることができるかという、戦術眼とカラダを張ったプレーが必要なのかもしれない。うーん、こんなベテランが、ちょうど一年前の日本代表にいれば、と考えるのは私だけか。

チーム一丸のミランに、個々のユーヴェ 白熱の90分は0対0だが、イタリア的カルチョではなく、このスタジアムのFOOTBALLを作り出しているようだった。しかし、延長戦はそうはいかない。リアルに、実にリアルに時間の経過を見なければいけない。ネドヴェドが居ないユーヴェは、途中にダービッツも下げちゃったので中盤の運動量ではミランに対抗できません。しかし、試合開始早々にミランに試練を与えた神様は、さらなる試練をミランに授けます。途中出場のロッキ・ジュニオールが、延長開始早々の攻め上がりのときに左足を痛めます。コッチも3枚目のカードを切ったあとだけに、痛々しい姿のジュニオールは、ピッチ上で苦悶の表情。どうせ10人なら、下がって10人にした方がいいのではないかと心配する管理人だが、意地のジュニオールはピッチを降りません。

「オフサイドはナイゾー!」てか?!?! お互い我慢の、カルチョ的退屈な時間を過ぎると、バクチ的なPK戦です。先行ユーヴェのトレゼゲがはずすと、連鎖反応的にはずしまくる両チーム。最終場面は、審判に裏切られ続けたシェフチェンコでした。神様は、最後まであきらめないオトコには、ちゃんと舞台を用意してくれていたんです。

おめでとうミラン、おめでとうシェフチェンコ。


PK戦
トレゼゲ×・セルジーニョ○・ビリンデッリ○・セードルフ×・サラジェッタ×・カラーゼ×・モンテッロ×・ネスタ○・アレックス○・シェフチェンコ○

親子2代のキャプテンビッグイヤー  血の涙?  これもビッグイヤー?



dalzico@hotmail.com



◇不可無断転載◇


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